【不動産売買】住宅ローンの仮審査(事前審査)と個人信用情報機関

不動産会社の売買営業員として、住宅購入のお客様を接客していると、住宅ローン知識の必要性を感じませんか?

購入のご意志確認前後に関係してくる仮審査(事前審査)は、特にそう感じると思います。

この記事では、住宅ローンの仮審査(事前審査)について、不動産売買営業初心者の方向けにご説明します。

併せて、個人信用情報及び個人信用情報機関についてもご説明します。

住宅ローンの仮審査(事前審査)についての基本をマスターし、日々の営業をより一層スムーズなもにしていきましょう!

では、どうぞ。

目次

住宅ローンの審査の概要

そもそも銀行等の金融機関は、住宅ローンの審査において、どういう点をチェックするのでしょう?

それは大きく分けると以下の通りです。

・その方の「返済能力」

・その方が買おうとする不動産の「担保価値」

・その方の「健康状態」

「返済能力」はわかりますよね!

金融機関は縁もゆかりもない方に、高額なお金を貸すわけです。

貸したお金を予定通りしっかり返済して頂けそうな方かどうか、金融機関は慎重に審査します。

また金融機関は、万が一返済してもらえなくなった場合に備え、その方が買おうとする不動産に抵当権を設定します。

抵当権が実行されたものの、そのお金で債権回収の目処が立たなかったら、金融機関は困ってしまいます。

したがって金融機関は、その方が買おうとする不動産が、融資しようとする額に相応しい「担保価値」があるかどうか、調査するわけです。

また住宅ローンでお金を借りたら、その方は長きに渡ってそのお金を返し続けなければなりません。

したかって万が一に備え、一般的には団体信用生命保険に加入することになります。

団体信用生命保険に加入するには、「健康状態」が良好でなければなりません。

よって金融機関は、その方の「健康状態」もチェックするわけです。

これらの項目は、最終的に住宅ローンの本審査で慎重に審査され、融資するかしないかが判断されます。

しかし住宅ローンの本審査は、融資を受けようとする側も書類集めに時間を要しますし、審査そのものもたいへん時間がかかります。

そこで用いられるのが、仮審査(事前審査)です。

融資を受けようとする方は、本審査に先行し、仮審査(事前審査)によって、融資を受けられるか受けられないかの目処を立てるわけです。

ではその仮審査(事前審査)において、金融機関はどういう点をチェックするのでしょう?

それは一般的には上記のうちの「返済能力」であるとされています。

「担保価値」や「健康状態」も、仮審査(事前審査)で見られる場合もあるようです。

しかし一般的には、そこまで細かく見られないようです。

やはり見られるのは、「返済能力」と言えそうです。

ではその「返済能力」とは、具体的に何を見るのでしょう?

そのご説明に入る前に、1点だけ、予めご説明申し上げたいことがあります。

個人信用情報機関についてです。

個人信用情報機関とは

住宅ローンの仮審査を申し込むと、個人情報の同意書への記名押印を求められると思います。

この同意書に、個人信用情報機関という機関に関する記載があるのをご存じですか?

例えば下記の通りです。

2.当社は、当社が加盟する個人信用情報機関(個人の支払能力に関する情報の取得および加盟会員に対する当該情報の提供を業とする者をいいます。以下同じ。)および当該機関と提携する個人信用情報機関に照会し、お客さまの個人情報(同機関の加盟会員によって登録される情報、当該各機関によって登録される不渡情報および破産等の官報情報等、貸金業協会から登録を依頼された情報を含みます。)が登録されている場合には、 貸金業法第12条の2、貸金業法施行規則第10条の3により、お客さまの支払能力の調査(与信判断のほか与信後の管理も含みます。以下同じ。)の目的に限り、これを利用いたします。

アルヒ株式会社『個人情報のお取り扱いについて』第6条 個人信用情報機関への登録・利用

要約すると概ね、「個人信用情報機関に申込人の個人情報が登録されていたら、それを与信取引上の判断のために利用します」ということでしょうか。

この個人信用情報機関とは、個人信用情報(ただ単に、信用情報とも言うようです)を扱っている機関のことで、以下の3つを指します。

1.全国銀行個人信用情報センター(KSC)

2.株式会社日本信用情報機構(JICC)

3.株式会社シーアイシー(CIC)

では肝心の個人信用情報とは、一体どういうものでしょう?

個人信用情報とは、クレジットやローンのように、先に品物を受け取り後から支払うタイプの取引における、申し込み履歴や契約内容、返済状況などの記録のことです。

返済期日までに返済が無かった場合、その事実も記録されます。

個人信用情報機関は、その機関に加盟する金融会社で構成されていて、各金融会社は、お客様との契約等によって生じた個人信用情報を、随時個人信用情報機関に提供します。

個人信用情報機関には、それら個人信用情報が蓄積されます。

そして蓄積されたそれら情報は、各金融会社からの求めに応じ、その都度開示されるわけです。

銀行等が個人信用情報機関でその方の個人信用情報を確認する理由は分かりますよね!

その方のこれまでのクレジットやローンの返済状況を確認し、返済能力を見極める手掛かりにするためです。

住宅ローンの仮審査(事前審査)とは?その主なチェック項目3つ

上記で銀行等の金融機関が、住宅ローンによる融資をするかしないかを判断する際に、「返済能力」、「担保価値」、「健康状態」を判断材料にすると申しました。

そして仮審査(事前審査)においては、とりわけ「返済能力」が見られるとご説明しました。

ではその「返済能力」は、具体的に何を見て判断されるのでしょう。

それは以下の3つです。

1.その方の職業・年収・勤続年数等

2.その方の個人信用情報

3.その方の他の借り入れ状況

以下、順番にご説明します。

1.住宅ローンの仮審査(事前審査)で見られる、職業・年収・勤続年数等について

住宅ローンの仮審査(事前審査)では、何よりもその方の返済能力が見られるわけですが、様々なチェック事項の中でも極めて重要なのは、やはりその方の年収であるようです。

とは言え、「たまたまその年だけその年収でしした」というのでは、住宅ローン会社も心配です。

仮審査(事前審査)の申込書には年収以外にも、勤務先名、業種、職種、雇用形態、勤続年数などの記入項目があると思います。

業種は、名の通った民間企業や公務員が喜ばれるようですし、雇用形態も正社員が好まれます。

また勤続年数も、著しく短いと審査に通りづらいとされているようです。

このように住宅ローン会社は、申込書の記載に基づく年収以外の様々な項目もチェックして、その方の経済的安定性を見極め、返済能力を判断する材料とするようです。

2.住宅ローンの仮審査(事前審査)で見られる、個人信用情報について

*上記「個人信用情報機関とは」の項でご説明した通りです。

3.住宅ローンの仮審査(事前審査)で見られる、他の借り入れ状況について

銀行等は住宅ローンの仮審査において、返済比率という指標をチェックします。

返済比率とは、その方の年収に対する、ローンやクレジットの年間返済総額の割合を言います。

例えば今借りに、住宅ローンで月々10万円を返済している方がいるとします。

この方の年収は480万円だったとします。

この方の住宅ローンの年間返済総額は、10万円×12ヶ月で120万円になります。

よってこの方の返済比率は、120万円÷480万円で25%になります。

この返済比率は、住宅ローンを利用しようとする方の、すべてのクレジット及びローンを対象とします。

住宅ローンを利用しようとする方が、カーローンやフリーローンなど、既に他の借り入れがある場合、返済比率はそれらを合算して算出されます。

そのような理由から、住宅ローンの仮審査(事前審査)においては、他の借り入れがある場合、それらをしっかり申告する必要があります。

なお住宅ローンの仮審査に通る返済比率の目安は、金融機関によりますが、一般的には30%~35%以内とされているようです。

住宅ローンの仮審査(事前審査)の確度について

一般的に住宅ローンの審査は、仮審査(事前審査)が通っても、本審査で落ちる場合があるとされています。

では仮審査(事前審査)で通ったものの、本審査で落ちる場合とは、どういう場合でしょう?

また逆に、仮審査(事前審査)にどういう状態で通っていたら、本審査でほぼ通ると見通せるのでしょう?

その辺りに関しては、金融機関の住宅ローン担当者の方々に質問してみると、ある程度の見解を得ることができます。

金融機関の住宅ローン担当者の方々の見解は、概ね下記の通りです。

まず仮審査(事前審査)の際に申告した申告内容に、誤り等が無いことがポイントです。

仮審査(事前審査)では、返済能力がチェックされると申しましたが、本審査でその点を改めて細かくチェックしたら、当初の申告と違っていたとします。

その場合、落ちる可能性が高まるようです。

また本審査では、購入予定物件の担保価値も細かく調査されると申しました。

その結果、当初予測していなかったデメリットが発覚したとします。

そういう場合も、本審査で落ちる可能性があるようです。

更に本審査では、団体信用生命保険に加入するための告知書の提出を通して、健康状態をチェックされます。

そこで引っ掛かってしまい、団体信用生命保険に加入できない場合、住宅ローンが使えない場合があります。

(注)

団体信用生命保険の加入を義務としない住宅ローンもあったり、ワイド団信というものを扱っている金融機関もありますが、この記事ではその詳細は割愛します。

以上のことが、仮審査(事前審査)で通ったものの、本審査で落ちてしまうかもしれない要因です。

したがって逆を言えば、誤りや偽りの無い申告に基づいて仮審査(事前審査)に通り、物件に瑕疵が無く、健康状態も良好であれば、物件の担保価値そのものが乏しい場合を除き、本審査で落ちることはほぼ無いようです。

まとめ

いかがでしたか?

住宅用不動産の売買に携わる場合は、是非参考にして頂けたらと思います。

最後にもう一度、内容を確認しておきましょう。

□住宅ローンの審査の概要

見られるのは、

返済能力/担保価値/健康状態

そのうち仮審査(事前審査)で見られるのは返済能力

□仮審査(事前審査)のチェック項目3つ

1.年齢・職業・勤続年数当初

2.個人信用情報

3.他の借り入れ状況

□仮審査(事前審査)の確度・信頼性

事実に相違無い申告によって仮審査(事前審査)に通り、物件に瑕疵が無く、健康状態も良好→本審査はほぼ通る

この記事は以上となります。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

はじめまして。宅地建物取引士のケイヒロと申します。40歳代半ば過ぎに不動産会社に転職し、住居賃貸営業、店舗事務所賃貸営業を経て、今は売買営業をやっています。よろしくお願いします。

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